干支色紙

  • 2019.01.08 Tuesday
  • 14:53

床の間に今年の干支の色紙をかけています。

 

 

IMG_2411.JPG

 

村瀬明道尼筆 亥

 

今にも走り出しそうな、猪突猛進という言葉がぴったりの

勢いの良いこの字は、大津・月心寺の元ご住職の真筆です。

月心寺とは、当家が八幡へ移る前に走井餅の商売をしていた場所で、

走井の名水が湧いています。

 

   

 

その地は日本画家・橋本関雪の別荘として買い取られ、関雪没後に関雪と妻ヨネを弔うための菩提寺として

創建されました。

村瀬明道尼は月心寺の二代目の住職で、

庵主さんが走井の名水で作る精進料理は絶品と名高く、

全国より庵主さんのゴマ豆腐をはじめとしたお料理と、法話を求める方が訪れる

人気のお寺となりました。

NHKの朝の連続ドラマ「ほんまもん」のモデルにもなり、

野際陽子さんが、お役を務められました。

村瀬明道尼は生前、毎年年始に当家へお立ち寄りになり、

その年の干支の色紙をくださいました。

「これがほんまもんの走井餅の味や、よう覚えとき」とお弟子さんにおっしゃっていたお姿を

私もよく覚えています。


 

 

IMG_8970.JPG

 

若いころに交通事故にあわれ、右手の自由を奪われ、左手で書かれる尼主さんの字は
なんとも力強く生命力に満ちあふれており、元気をいただきます。

 

IMG_2417.JPG

 

こちらは 橋本関雪 豪猪

 

明治45年関雪29歳の作品です。

色紙から今にも猪が飛び出してきそう。

 

関雪の目に止まったおかげで、走井餅創業の地と走井の井戸は切り売りされずに残ったわけです。

その後100年もの間、初代住職村上獨譚、二代目住職村瀬明道尼、そして現在、関雪のひ孫である橋本家の方へと

関雪の意志は引き継がれ、庭園やお堂、仏像、走井の名水は残っています。

 

20180618_122258.jpg

 

創業の地が残っているということは、今も走井餅を作り続けている私たちにとってこの上なく

尊く有難いことです。

 

新年早々、八幡の地で大津走井ゆかりの色紙をかけ、

今年も走井餅を作っていくことを心に誓いました。

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