石清水祭4 奉幣の儀

  • 2018.09.11 Tuesday
  • 14:27

 

奉幣の儀 午前5時半ごろ ※一般見学不可 @山麓頓宮

 

山麓の頓宮で天皇陛下のおつかいである勅使参向のもと、
天皇陛下のお供え物が献れます。

 



しらじらと夜が明けだす早朝5時半。
お祭りはさらに静けさを増し、はりつめた空気に。
いよいよ天皇陛下からの御奉納品が御神前に奉献される最も重儀、
「奉幣の儀(ほうべいのぎ)」がはじまります。



石清水祭の主要舞台、山麓の頓宮殿。

頓宮の前には、祭のためだけに建てられた舞台。

 

 

頓宮南門前に2名対侍して警護するのは、官祭列(上卿側)のうちの左右衛門府(五位)で、

緋の武官束帯姿をしています。

舞台の南にもおなじ装束の左右兵衛府が2名対侍して、警護しています。

 

 

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斎館の前は、これも祭のためだけに建てられた、上卿(勅使)以下参議(四位)や左右次将(四位)が

入られる礼堂という建物です。

 

修祓につづいて上卿以下が著座されました。

 

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上郷(しょうけい)
祭典奉仕者の最高位で、古来は大納言か権大納言級の高級文官が差し遣わされていました。
現在は宮中の祭儀を司る掌典職より遣わされています。
装束は平安期の男子正装である束帯で、据(きょ)という4.6mもの長い絹をひいています。

据は、夏の装いで、身分や祭典により長さの規定があり、
勅使がこれほど長い裾をつけるのは、式年遷宮の時の伊勢神宮と、上下賀茂社、
春日大社のみだそうです。

なお、石帯(腰帯)の飾り石は、有紋玉巡方という繊細な透かし彫りがされた文化財級の芸術品。

蒔絵螺鈿の細太刀や紺だんの平緒なども古式通りの格式を伝えており、皇室の御尊崇のほどが

拝されます。



頓宮の中には三体の八幡大神様がうつられています。

 

写真の奥の方に、二名の白丁に奉舁された菊の御紋のついた唐櫃が見えますでしょうか。

 

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ここに、天皇陛下の御奉納品である御幣物が納めてあります。

 

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御幣物のうしろには、官祭列より内蔵寮史生(くらりょうのししょう)が続いています。

内蔵寮史生は、六位と下位ですが、御幣物を司るので、縹の束帯に長い裾をつけています。

御幣物はのちほど奉献されますが、いったん斎庭に進められ、

御幣物が前を通る時、参列者は起立し低頭しています。


つづいて、御神前の御簾(みす)が2名の神職によって巻きあげられ、御開扉となります。

 

 

 

そして神饌(しんせん)がお供えされます。

 

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石清水祭の神饌は、古来より伝承されてきた特殊なもので、
御飯・焼鳥・兎餅などの火を通したもの(熟饌)と、
鮭・ブドウ・なす等の火を通さないもの(生饌)、
「供花」の三種類に大別されます。

それぞれ昔からの規則で切り方、盛り方も決められています。
お供え物の中には、とさかのり、三島のり、ミル、ワサビ、河骨、榧実、金海鼠など
珍しいものもあります。

「供花」について少し詳しくご説明いたします。
供花とは、生の花のお供えではなく、
簡単にいえば和紙でできた造花です。
供花神饌(おはなしんせん、きょうかしんせん)とよばれ、
毎年新調されます。

 

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八幡大神にご覧いただき、御心を御慰めするためにお供えされるもので
他の神社ではほとんど見ることのできない特殊神饌です。

ご神饌とともに頓宮の御神前にお供えされます。

 


12台の花や鳥で現した伝統工芸品である供花は、
古来は宮中からの特別なお供えでした。

現在は、三笠宮彬子女王殿下が製作に携わられています。

 

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12台の数は、四季×三座で春夏秋冬の花を八幡大神三座それぞれに配した物だそうです。

また、台はかつては蓮の台でしたが、明治初年の神仏分離以降は椿の台に代えられました。


杜若・鴫2羽・河骨


紅葉・鹿2疋・小菊・桔梗


桜・蝶2疋・山吹

 

牡丹・蜻蛉2匹・石竹

 

橘・鷹1羽・薔薇

 

松・鳩二羽・巣籠りひな二羽・藤・つつじ

 

椿・せきれい2羽・根笹

 

水仙・きじ2羽・藪こうじ

 

南天・兎2疋・寒菊

 

梅・ウグイス2羽・福寿草

 

菊・鶴二羽・秋海棠

 

雪持竹・鳳凰1羽・山茶花

 

染司よしおかの吉岡幸雄氏が

男山から採取した各樹種の枝や、化学染料を一切使用しない古代染めの技法で
染色した和紙を用いて調整されてます。

こちらは奉幣の儀が終わり、頓宮内の立ち入り禁止がとけたあとに
どなたでもご覧いただけます。

とってもかわいいので、是非近くでご覧になってみてください。






そのあと宮司による祝詞の奏上があり、いよいよ
上卿が舞台で見守る中、天皇陛下からの御弊物が御神前に奉献されます。

内蔵寮史生より宮司に三座分の御弊物手渡されます。

上卿が舞台に着座したのち、左手で裾をくる動作は、平安朝の殿上作法を伝えるもので
注目に値します。

国家の繁栄、国民の安泰、世界平和を願われる天皇陛下の
御祭文が上卿によって微音にて奏上されます。
この御祭文は、黄色の鳥子紙に書かれています。
黄色というのはとても珍しく、格の高いことをあらわしているそうです。

この際、上卿と宮司によって行われる返し祝詞は極めて珍しい作法で、
二拍手の最初を宮司がうち、二拍目を上卿と宮司が重ねてうちます。
そして上卿がうちます。
拍手が計三回聞こえてきます。

上卿が行う所作も起拝という最も鄭重な拝礼だそうです。

息が詰まりそうなほどの貴重な時間ののちに、二頭の神馬が御神前を三周します。
これは、石清水神馬舎で飼われていた神馬ではなく、宮中の左右馬寮から
毎年各一頭ずつ奉納されたものの再現です。

 

縹の武官束帯姿の左右馬寮(六位)が祭典中は南門外の御馬舎前に二名対侍し、

「御馬牽徊の儀」では、神馬に先行して、舞台を三周します。

 

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続いて勅楽奉奏。
霊元天皇が雅楽器を奉納された故事にちなみ、そのうちの三管を楽人に授け、4曲の勅楽が奉納されます。

 


そして、撤饌、御簾は垂れられ、勅使様とともに行われる
特別な「奉幣の儀」が終了します。

 



そのあと、頓宮の横にある八幡の氏神様「高良神社」に
朝御饌(あさみけ)がお供えされます。


頓宮から出てこられる神職さんたち


すぐお隣の高良神社へ


お供えが終わって降りてこられました。







ようやく朝も8時。

奉幣の儀は朝5時半から8時までのノンストップです。
 

次は場所を放生川へうつし、放生行事です。

注意・・・
今回ご紹介した「奉幣の儀」は一般見学はできません。
私達崇敬者や事前の申し込みの方のみ、頓宮内廻廊に参列席が設けられており
そちらに座って見学できますが、一般の方は赤門(頓宮南門)の手前から
ちらりと見える程度で、頓宮内に入ることはできません。
長時間の祭りのため、その場所で立ったままの見学はかなり厳しいかと思います。

事前申し込みの際の玉串料は5000円です。

詳しくは石清水八幡宮社務所(075-981-3001)までお問い合わせください。

参列の場合、この後続いておこなわれる放生行事が終わるまでは、ノンストップです。

 

 

石清水祭各論3 頓宮神幸の儀

  • 2018.09.09 Sunday
  • 13:58

頓宮神幸の儀 午前4時15分ごろ  ※一般見学不可 @山麓頓宮
ご神体を御鳳輦の中から頓宮へおうつしになる神事です。



 

頓宮とはいわば、御旅所のようなもので、一年の内この石清水祭の時にだけ神様が入られます。

普段はのんびりとしていますが、この日だけは厳重な祭儀が執り行われる最も要の場所です。

頓宮の前には舞台が、斎館の前には礼堂といわれる建物がこの日のためだけに臨時にたてられます。

 

 

 

雅楽の演奏も終わり、聞こえるのは虫の音のみという静寂。

灯りはわずかな松明と月の灯り。

 

この時の月が毎年とても美しい。

そもそも石清水祭の斎行は旧暦の9月15日だったのですから、

毎年十五夜に行われていたのです。

お月様の神秘的な力と結び付けられていたのでしょうね。

今でこそ、新暦なので必ずしも十五夜とは重なりませんが、それでも

この時期の月は明るく、神秘的な力を発していてとても美しく思います。

 

張りつめた緊張感が漂います。

古から変わらず、どのような方々がこの貴重な時間を過ごしたのでしょう。



絹屋殿で 勅使様によって奉迎された御鳳輦が、
頓宮南門を通り、まず頓宮前に臨時に設置された舞台へ。



勅使様は舞台西側で列中しています。
その整列の姿は、渡り鳥の飛ぶ姿に似ていることから
「雁列」と呼ばれています。

頓宮内には、神宝御剣が先に移されます。

言葉の通り、この御剣は御神宝なので、神様か一時も放されることがありません。

「一の御剣っ!」「ほっ!」

神宝御剣神人から神職に手渡され、頓宮へ先に移されました。


そのあとに御神体が入御されます。

「御鳳輦っ!」「ほっ!」
ここでご奉仕するのは、先ほどまで行列のときに御鳳輦に携わっていた

御綱曳神人や駕與丁神人ではなく、駕與丁長神人とよばれる神人です。

白絹の直垂、麻綿たすき姿で、彼らは行列のときは各御鳳輦に近侍し、

出御・入御の際に格別の奉仕をします。


御神体は三体ですので、三度繰り返されます。

静けさの中、掛け声がこだまします。



実際、この暗闇なのでほとんど何が行われているかは見えません。
ただ、とても重要なことが行われているという空気はひしひしと伝わってきます。
この間参列者は起立し低頭しています。



こちらが礼堂。勅使さまの入られる建物です。
 


頓宮南門 舞台 頓宮


 

だんだんと日がのぼり、明るくなってきました。

これぐらいまで明るくならないとお写真はもとより肉眼でもほとんど見えません。

ですので御神霊を御鳳輦から頓宮へおうつしになっているところは、ほぼ見えません。

同日夕刻の還幸の儀の、頓宮から御鳳輦へおうつしになる時の方がまだ明るくてよく見えます。

各論最終章「還幸の儀」で雁列などのお写真もお伝えすることといたします。

 

 

重要な役目を終え、今はまた夕刻まで時を待つ三基の御鳳輦。

   

 

 

官祭列の札




 

お勅使様のことを祭典中は上郷(しょうけい)と呼ばれます。

 

 

この後、続いて朝5時半より同じ場所で最も重儀である「奉幣の儀」がおこなわれます。
 

 

ご注意・・・
今回ご紹介した「頓宮神幸の儀」及び続いて行われる「奉幣の儀」は
一般見学はできません。
私達崇敬者や事前の申し込みの方のみ、頓宮内廻廊に参列席が設けられており
そちらに座って見学できますが、一般の方は赤門(頓宮南門)の手前から
ちらりと見える程度で、頓宮内に入ることはできません。

事前申し込みの際の玉串料は5000円です。

 

石清水祭は、時間帯のことと、参列が長時間に及ぶこととで、本気で参列する方にしかおすすめできません。

午前2時から始まる祭は、終わるのは午前9時ごろです。

途中で抜けたり、途中からの参列はほぼできないと思っていただいた方がよいかと思います。

参列のポイントは本ブログでお伝えしますので、是非参考になさってください。

 

石清水祭各論2 絹屋殿著御の儀

  • 2018.09.08 Saturday
  • 17:50

絹屋殿著御の儀(きぬやでんちゃくぎょのぎ)

午前3時すぎ @山麓二の鳥居前

 

山上を出発した神幸行列が山麓の絹屋殿に到着し、御神霊に里神楽奉奏・神職拝礼・太平楽奉奏が行われます。
御勅使様が御神霊をお迎えに来られます。

絹屋殿とは、山麓の二の鳥居の前に、お祭りのときにだけ臨時で
建てられる建物です。


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四本の掘立柱に支えられ、四方に白絹を張りめぐらしているので、
こう呼ばれています。
普段はこの建物も盛砂もありません。
お祭りのためだけに作られたものです。

午前3時すぎ、神幸行列が山上より、徐々に到着しだします。

 

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ちなみにこのころ、勅使は参議以下の供奉員を率いて、頓宮斎館を出発、

一の鳥居を経て祓あくに入り、特別な祝詞を奉読して行う厳重な修祓を

うけたのち、礼堂に入ります。

 

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礼堂に入られたのちは、

御鳳輦の到着を待つ間、式といわれる祭典の内容を記した巻物を読んで

式次第を確認します。

 

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絹屋殿の行列の説明に戻りましょう。

あかりは松明と提灯の明かりのみ。
街灯、懐中電灯など、電気類はすべて電源オフされるので
真っ暗です。
松明のパチパチという音以外は
しーんと張りつめた空気です。


御鉾神人(みほこじにん)
5mもある「大御鉾」2棹、「中御鉾」3棹、「小御鉾」4棹を持つ神人。

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かわいらしいお供たち、暗闇の階段をよく歩いてこられました。




 

 

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こちらは男児

駒形神人といって、体の前後に白馬の模型を結びつけています。

天冠には日象と月象が飾られています。

 

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3時40分ごろ。
すべての行列が到着しました。
絹屋殿に三座の御鳳輦が入られました。

 

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里神楽の奉奏が始まります。

巫女による神楽は、八幡神三座それぞれの前で、三度行われます。

 

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里神楽を奉奏しているのは「神楽座」で、緋色の衣冠をつけた楽人とは異なり、
宇佐宮からお供してきた「八幡大前の楽人」と呼ばれる古い神人です。
行列の最後尾を承る。

 

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石清水八幡宮田中宮司による拝礼。

 

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続いて神職の拝礼

 

 

それが終わると、勅使を礼堂に迎えに行き、いよいよここからが

公の祭儀としてみなされる官祭です。

勅使様が御神霊をお迎えにこられました。



勅使、上郷(しょうけい)
祭典奉仕者の最高位で、古来は大納言か権大納言級の高級文官が差し遣わされていた。
現在は宮中の祭儀を司る掌典職より遣わされている。
装束は平安期の男子正装である束帯で、据(きょ)という4.6mもの長い絹をひいている。
勅使がこれほど長い裾をつけるのは、式年遷宮の時の伊勢神宮と、上下賀茂社、
春日大社のみだそうです。




官祭列にも、参議、左右次将、外記(げき)など様々な役職があり、
位、衣装はそれぞれで異なります。

祭はこれ以後を「官祭」と称して夕刻の奉送まで、
公の祭儀とみなされます。

勅使様によって奉迎された御神霊は、官祭列の先導の元、頓宮へと向かっていかれます。

 

御鳳輦が動きます。

 

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菊紋の赤丸提灯は、三基の各御鳳輦前の灯明として、各四棹あります。

三基の御鳳輦にそれぞれ「一の揚提灯」「二の揚提灯」「三の揚提灯」

持つ神人は揚提灯神人と呼ばれます。

 

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御鳳輦に絹屋殿の白絹がかからないように、紫紗のはったさしはで

助けます。

御さしは神人

 

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一座ずつ慎重に、動かされ、頓宮へ向かっていかれます。

 

 

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そして「頓宮神幸の儀」につづきます…
 

 

 

今回ご紹介しました「絹屋殿著御の儀」につきましては、
どなたでも見学することができます。
行列が到着しだす、午前3時半ごろまでに
山麓の駐車場付近へお越しください。
ただし約1時間の立ち見です。椅子席はありません。

事前に申し込みをしておくと、観覧席に入ることができます。

(初穂料5000円)

このあとの神事も申し込みがなければ参列できないものが多くあるので、

しっかりと参列したい方は、事前申し込みがオススメです。

詳細は石清水八幡宮へお問い合わせください。

ちなみにまだ京阪電車の始発は動いていませんが、
この日、石清水八幡宮の駐車場は使用できません。
お車でお越しの場合は、お近くの駐車場に泊めてから
歩いて会場へとお越しいただくことになります。
深夜ですのでお気をつけてお越しください。

神様がお近くにお通りになられるうえ、
勅使様が参向される格式あるお祭りです。
私語は慎み、礼儀を失わない程度の服装での
参列を御心がけください。

 

咳払いすると響き渡るようなたいへん静かなお祭りです。

石清水祭各論 1 神幸の儀

  • 2018.09.07 Friday
  • 18:00

石清水祭の各論と題して、神事一つずつを詳しくご紹介したいと思います。

 

まず、はじまりは9月15日の午前2時/盛の儀
御鳳輦発御(ごほうれんはつぎょ)です。

簡単に言うと、八幡大神様の出発です。

男山山上の御本殿から、ご鳳輦に乗り換えられ、神人(じにん)と言われる

お供を400名従えて、表参道の階段を下りてこられます。

 

この神幸行列は、山上の社務所前参道で見ることができます。
松明や提灯の明かりだけを頼りに、静かに始まります。

お供は神職のほか神人、楽人など、その名は役割によって細かく分かれており、
王朝時代の衣装もそれぞれ異なります。

真榊神人、神宝御剣神人、揚提灯神人、御鉾神人など
持っているものを表した名前が多いようです。
神人を少しご紹介します。


御前神人(みさきじにん)
貞観元年(859)、宇佐宮より男山に移られた折、先陣を勤めてこの地に到り、
以来神領内に住んで代々の子孫が行列の先頭を奉仕したと伝えられている。
侍烏帽子、裃姿の二名が錫杖を鳴らしつつ進行する。



火長陣衆(かちょうじんしゅう)
宇佐より道筋の案内役をしたという縁故より、石清水放生会開始以来の
神役と伝えられる。
赤い高張提灯を持つ。

 

 





御前拂神人(みさきばらいじにん)
行列の警護役で浄衣姿に弓張提灯を持つ。


火燈人衆(かとうじんしゅう)

宇佐宮よりお供した人々の神役といわれ、前陣の灯明として高張提灯を持つ



「御弓神人(おゆみじにん)」
錦袋に納めた御弓を持つ神人。
三座のご神霊にちなんで、「一の御弓」「二の御弓」「三の御弓」がある。







御幡神人(みはたじにん)
御幡の箱を持ち、お供が榊の小枝を持って近侍する。



「童子・童女」
6名の男児・10名の女児が世話方に伴われてお供します。
普段ならオネムの時間なのに、がんばってます!



「御神宝神人(ごしんぽうじにん)」
錦袋に包まれた大小の御神宝箱を持っています。





「御唐櫃神人(おんからひつじにん)」
三座の御神霊の御装束(御冠や御服など)を納めた
「一の御唐櫃」「二の御唐櫃」」三の御唐櫃」を持つ。


御弊神人(ごへいじにん)
五色の大御弊を持つ。


神幸御弊神人(じんこうごへいじにん)
三座の御神霊にちなんで、一つに束ねられた白弊を持つ。



金銀御弊神人(きんぎんごへいじにん)
直垂姿の6名が、金弊3串、銀弊3串を持つ。


「御獅子神人(おししじにん)」
行列の先払いとして御神霊を守護する神役。



「八流旗神人(はちりゅうきじにん)」
紅白各4流の大幡を持っています。
「八幡」の語源とも言われています。


真榊神人(まさかきじにん)
5色絹をつけた一対の大榊を持つ。



楽人(がくにん)

無位官ではあるが五位相当の緋の衣冠を着用し、神幸から還幸にいたるまで
すべての奏楽を勤めます。
雅楽の音色が静まり返った真夜中の男山に木魂します。







神宝楽器唐櫃神人(しんぽうがっきからひつじにん)
霊元天皇御奉納の雅楽器を納めた唐櫃を持つ。

このほかにもたくさんのお供が
おごそかで幻想的な雰囲気の中、目の前を過ぎていきます。
まるで動く古典。
まさに平安絵巻から飛び出してきたかのような、神幸行列が続きます。

そして、いよいよ八幡大神様をのせた御鳳輦へと続きます。

御鳳輦(ごほうれん)とは、ご神霊の乗り物を指し、
おみこしの原型といわれています。

石清水八幡宮の御祭神は応神天皇、神功皇后、ひめ大神の三神であるので、
御鳳輦も3座あります。



手前の黄色の衣の神人は、「御綱引神人(みつなひきじにん)」。
各御鳳輦の前後に結び付けられた朱綱で、
参道の昇降を佐けます。

紅い衣の神人は「駕與丁神人(かよちょうじにん)」
天皇行幸列の行粧に準じ、鳥兜(とりかぶと)・りょうとう・わら靴姿を
しています。

鳥兜の色は三座の御鳳輦に仕える神人によって異なります。






 

御鳳輦をかつぐのは16名と決まっています。

お神輿の原型と言いましたが、例えば7月に行われる高良社祭太鼓祭りの時のように

威勢の良い掛け声とともに揺らしながら担ぐのではなく、

無言で厳かに重々しく担ぎます。

 

神様が前をお通りになるとき、参列者は低頭し手を合わせます。

ゆっくりとした歩みで、行列はご本殿より三の鳥居をくぐり、
表参道を下りていきます。

この間、参列者は近道である裏参道よりいそいで駆け下り、
先回りして山麓で到着を待ち構えます。

山麓の二の鳥居の前にお祭りのときだけ臨時に建てられる絹屋殿(きぬやでん)
へ到着すると、「絹屋殿著御の儀」が行われます。

「絹屋殿著御の儀」については次回へつづく…




今回御紹介した「神幸の儀」は、男山山上の社務所前参道より
どなたでもご覧いただけます。

※1時間以上の立ち見です。椅子席はありません。

午前2時までに山上へお越しください。

 

参列のポイントは10時ごろに、京阪電車と男山ケーブルで男山山上にあがり、

神事が始まるまで待機していることです。

車は付近の駐車場も少なく、石清水祭ではあまりお勧めしていません。



真夜中のこの時間、なかなか一般の方は御参列を躊躇されるかと思います。
しかし、神様が動くのは夜が静まって、
人目に触れない時間が望ましく、また「丑三つ時」という時間帯は、
霊のあるものの力が一番発揮される時間だそうです。

ぜひ、日本三大勅祭の石清水祭をご体感ください。

ただし、神様がお近くをお通りになる格式のあるお祭りです。
参列の際は、私語を慎み、礼儀を失わない程度の服装を
心がけください。

 

梨氷いよいよ終盤

  • 2018.09.06 Thursday
  • 15:13

今年は梨氷ブームが来たのかと思うほど、たくさんのお客様にお越しいただきました。

8月後半からは製造が追いつかず、売切れの日も出たりして、お客様にはご迷惑をおかけし、申し訳ありません。

 

八幡の梨を100%使用し、水は使わず、少量のお砂糖とレモン汁だけでシロップにしているので

ほぼ梨の風味そのままを味わっていただけます。

工場では職人さんがせっせと梨を手剥きしています。

 

「ひらつー」というお隣の枚方市の情報サイトにもご紹介いただきました。

http://www.hira2.jp/gourmet/hashiriimochi-20180829.html

 

八幡の梨氷 900円

 

梨の品種も幸水から豊水へと切り替わり、そしていよいよ明日より新高へと切り替わります。

新高の梨氷をもって、八幡の梨氷は終了となります。

是非、もう今年食べたよ、という方も梨の違いによる梨氷の味くらべをお楽しみください。

 

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先日、八幡市では八幡市梨果組合による梨の品評会が行われました。

32点の梨のうち、当店がお世話になっている梨農家さんが、八幡市長賞を昨年に引き続いて

受賞されました。

品評会で受賞するほどの梨を使用している梨氷、おいしいはずです。

今年は天候がよかったので、昨年より糖度も高くなったそうです。

 

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しかし、この度の台風21号で梨はほとんど落ちてしまったそうです。

せっかく丹精込めて一年かけて育ててきた梨が、収穫の時期に落ちてしまうなんて

本当に無念ですね。

 

八幡市はこの度の台風21号で最大瞬間風速49.2メートルを記録したそうです。

京都市で39.4メートル、大阪市で47.4メートル、室戸台風のときの京都市でも42.1メートルですから

いかに大きな被害だったかがわかります。

三川合流の川沿いの標識は折れ曲がり、信号は向きが変わっていました。

 

 

 

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台風21号の甚大な被害に打ちひしがれていると、今度は北海道で震災です。

被害に遭われました方に、心よりお見舞い申し上げますとともに、

一日も早い復興をお祈りいたします。

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